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  • 2022.2.17
  • ツナつなスタディ

  • 【ツナつなスタディvol.1】マグロって捨てるところがほとんどないってホント!? マグロ屋が取り組むフードロス問題

  • みなさん、こんにちは!ツナつなスタディのお時間です。

    今日は、マグロ屋が取り組めるサスティナブルを取り上げたいと思います!

    みなさんは「フードロス」という言葉を聞いたことがありますか?

    本当は食べられるのに捨てられてしまう食品のことを「フードロス」といいます。

    日本では年間612万トンのフードロスが出ています。
    これはなんと東京ドーム5杯分なんです!

マグロのフードロス

もちろん、マグロ業界にもフードロス問題があります。驚くべきことに、マグロはその魚体の6割もの部分が廃棄されていると言われています。廃棄されるのは主に加工時ですが、それ以前に魚市場での問題もあります。大量に入荷しても、なかなか買い手がつかない魚がいたり、傷やつぶれがある訳あり商品もあります。加えてコロナ禍の状況では、通常は高値で取引されるホンマグロが水揚げされても、行き場がない状態が続きました。

フードロスとなる主な部位は、頭やマグロの外皮、内臓、骨です。マグロの身や、普段お刺身として食べる部分以外は廃棄されているのが現状。しかも、魚体が100キロを超える大きなマグロだと、「1本を捌くだけで大量のアラが出そう…」と思う方が多いと思います。しかし、実はマグロって捨てる部分がほとんどない魚なんです!

産地の那智勝浦では、マグロの胃袋でさえ無駄にしません

生マグロの一大産地・那智勝浦町。地元の商店街にはマグロ屋さんやマグロ料理屋さんが軒を連ねます。そんなお店を巡っていると目を引くのが頭や目玉、血合いなどの希少部位をつかったメニュー。あまり馴染みのない方もいらっしゃると思いますので、TUNA×TUNA編集部のライターさや丸が、普段は捨ててしまうマグロの希少部位を使ったお料理を紹介します!

まずはマグロの皮。マグロの皮は鱗を取り、熱湯で15分ほどゆでます。それを取り出し、薄切りに。紅葉おろしとポン酢、薬味ネギを加えたら皮の湯引きの完成です!

つぎに、マグロの頭はそのまま兜焼きにもできます。

そのまま調理するのは難しいと思う方は、まず頭から目玉・頬肉・頭肉(脳天)の3つの可食部位を取り出してください。目玉は煮付けに、頬肉はステーキやバター焼きに、頭肉はバーベキュー風に焼いて食べるとおいしく召し上がれますよ!

続いて、アラ(※)として捨てられてしまいがちな胃袋は出汁をとったり、ゆでて酢味噌につけて食べることができます。

※アラ:のおろし身を取ったあとに残る頭部、骨、鰓(えら)やそれらに付着した肉。

廃棄されることが多い血合いや、筋が多い部分は、唐揚げやソースカツにするとジューシーに。一味違ったマグロのおいしさを味わっていただくことができます。

解体ショーでも大人気のマグロの中骨は、骨についた身をスプーンでこそいでそのままお醤油でも食べられますし、ごはんに乗せて中落ち丼にするのもおすすめです!

最後にしっぽ部分。マグロの尾肉は大きいものだと木の年輪のような形になっています。皮を外して、そのままじゅうじゅう焼いてステーキに!皮と身の間の白い部分は、加熱するとゼラチン質になっていて、コラーゲンたっぷりでおいしいですよ!

 

みなさん、いかがでしたか?

普段捨ててしまっているかもしれないマグロのアラには、こんなにおいしく食べられる部分があったんです!マグロの希少部位を食べたくなった方、いらっしゃると思います!そんな方は、ぜひ那智勝浦へお越しください。食べられるチャンスがあるかもしれません。

せっかくいただいた命だからこそ、マグロを大切に扱い、感謝して食べましょう。

𦚰口のマグロでも、たくさんのマグロメニューが掲載中です!

ぜひチェックしてみてください。

では、また次のツナつなスタディでお会いしましょう!

(文章:TUNA×TUNA編集部 ライター さや丸)

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